茶飲み話[12]
読書が好きだ。特に電車の中で読むのが唯一の楽しみ▼昨年読んだ本が40冊余り▼そのなかでベストスリーを選ぶと、「沈黙の人」小池真理子著書、「望郷」森瑤子著書、「自分の中で考える」外山滋比古著書だ▼本の内容までは触れないが「沈黙の人」は小池真理子さんの自父をモデルにしたもの▼「望郷」は今NHKの朝ドラ「マッサン」のニッカウヰスキー創業者、竹鶴正孝とその妻リタの生涯の物語だ▼英文学者外山滋比古さんの本はこの他にも「思考の整理学」など愛読している。91歳になられるが、今もお元気でいろいろな散歩を楽しんでいる。例えば頭の散歩と称して朝、目が覚めてもすぐに起きないで寝床の中で30分くらい何か楽しいこと、面白いことはないか――あれこれ空想して「頭を散歩させる」そうだ▼若い人たちの活字離れが進んでいるが、本を読んでいると夢心地の気分にもなり、読み終えた時は読み始めた時と少し違う場所に立った気持ちになる。(那)[2015/01/15]