茶飲み話[127]コロナ後の世界へ
丁度この原稿を書いている時に「福島と宮城で震度6強の地震発生」というニュースが飛び込んで来ました。間もなく東日本大震災からまる10年が経ち、ようやく復興の形が見え始めたところに、再び大きな地震が発生したとのこと。福島・宮城の皆さんはもとより、周辺地域の皆さんの心労を思うと胸が痛みます。大きな被害がないことを祈るばかりです。報道によれば今回の地震は、あの東日本大震災の「余震」であるとのこと、改めて地殻変動というものの時間軸の大きさに驚かされます。こういうことが起きる度に、大自然の営みに対して人はあまりにも無力であるということを思い知らされるように思います。
さて早いもので、2021年が明けてから2ヶ月が経とうとしています。世の中は相変わらずのコロナ騒ぎですが、ここに来て少し変化の兆しが見えて来たように思います。
コロナのことで言えば、やはりワクチンの接種が始まることは大きいと思います。色々な意味で社会や人々の暮らしに様々な影響を与えることになるでしょう。副作用などの安全性が危惧される中、それでも厚労省がワクチン接種を急ぐのは、やはりオリンピック・パラリンピックのことがあるからではないでしょうか。日本政府やJOC関係者の発言からは「何が何でも開催したい」という思いが透けて見えます。この日のために鍛錬を積み重ねて来た選手たちの気持ちを考えれば、それも止むを得ないのかなとも思います。春のセンバツ高校野球の開催は、オリンピック・パラリンピックへの道筋をつけるという意味からも重要な大会になると思います。
そして、そうした一連の行事の最後が総選挙。度重なる失態続きで政権の信頼は地に堕ちています。決して甘くはありませんが、野党陣営にとっても存在感を示す絶好のチャンスだと思います。またそうしなければならないとも思います。
ワクチンの接種開始によってコロナの収束に向け舵を切る、そして大きなスポーツイベントの開催を通じて国民の日常と経済復興への道筋をつける、そして最後に総選挙を通じて政治の流れを変え国民の信頼を取り戻す(うまく行けばということですが・・・)。
こう考えると、今年2021年という年は歴史に残る年になるのではないかと思います。あとから歴史を振り返った時に、歴史的ターニングポイントとして語り継がれる年、2021年はコロナ後の世界が形成されて行くきっかけとなったといわれる年になるような気がします。
東海ブロック幹事 武田 康郎 (岐阜退連会長)