茶飲み話[8]
一部の産業・業種では人手不足が深刻で、操業に支障をきたしているという▼ここ十数年来、雇用・労働法制を改悪し、将来に繋がらない雇用形態が多くなってしまったことのツケが回ってきたというべきか。このままでは、少子化にかかわらず安定した仕事に就けない若者はまだまだ増え続けるだろう▼雇用が安定しない、賃金が上がらない、だから先の見通しが立たない。そんなこんなで結婚したくてもできない若者、子供を産みたくても産めないご夫婦、終の棲家さえ確保できない低所得単身高齢者が増え続けている。わが国は世界一の長寿国だなどと威張ってみても、親の長寿さえ素直に喜べない、そんな悲しい国になりつつある▼働き続けて一つの社会的役割を果たした高齢者の生きる姿、それは人間としての尊厳の問題である。国がなすべきことは、ズタズタにしてしまった雇用秩序を回復し、誰もが生き生きと安心して老年期を迎えることのできる国づくりなのだが・・。[2014/09/20]