茶飲み話[125]地域活動の強化ってなんやねん!

 2020年は、百年に一度と言われる「新型コロナウイルス感染問題」の影響を受けて、ご多分に漏れず大阪退連も例年の活動がほとんど出来ませんでした。500人規模の「大阪高齢者集会」や1500人規模の「近畿ブロックハイキング」は中止し、「総会」は書面審議としました。そんな中で、数年前から「地域活動の強化」として取り組んできた「連合大阪の地区協単位に退職者会をつくる」活動が今年大きく前進したので、今回はこのテーマでお喋りします。
 日本退職者連合は、会員数を100万人にすることを当面の目標にしています。大阪退連も会員拡大に努力してきましたが、定年付近での雇用形態の変化等々もあり、新規会員が増えず逆に自然減が多く会員数はむしろ減少気味で5万人を割ってしまいました。
 一方で大阪退連は、これまで「自治体への政策要求」や「各級選挙」の活動の中で、「地域や地区単位での退職者会の必要性と重要性」を痛感し続けてきました。
痛感した事象の一例を紹介すると、「大阪維新の会」が強いのは、最初の内は、“風が吹いた”とか“橋本人気”だとか、“派手なパフォーマンス”によるものと考えがちでしたが、今や悔しいけれど、大阪に限っては「大阪維新の会の政治勢力は本物」と考えざるを得ません。その「力の源泉」は、「どぶ板選挙」と「地方議員の数」です。大阪府内の自治体議員定数は、998人です。その内、維新は225人でどの党よりも多く「足腰が強い」と言われる所以です。因みに、自民は134人、立憲民主と国民民主は、それぞれ20人程度です。地域活動の差がここに顕著に表れています。さらに浮動票を「維新の固定票」に変化させることにも成功しています。
 翻って、これらのことは、私たちが支援する政党や労働組合に欠けていることではないでしょうか!わが陣営の政党や労働組合は、今一度、地域での活動を見直し、足腰を強化し、自治体議員を増やすことから始めないと、政治勢力回復へ「起死回生は有り得ない」と危惧します。労働組合の取り組みとしては、「地域協・地区協の活動を強化」することであり、加えて「その単位での退職者組織をつくる」ことだと思います。大阪退連の地区退職者会は、これ迄4地区組織でしたが、今年8月に大阪市地域協役員OB会が大阪市内の7地区協役員OB会と共に大阪退連に加入しました。これで連合大阪20地区協の内、11地区協に退職者会が出来たことになります。引き続き、目標の「大阪全地区協に退職者会を結成」に向けて現退一致で精一杯取り組む所存です。

近畿ブロック幹事 林 晃(大阪退連会長)