茶飲み話[135]季節の訪れとともに昨今の政治状況を憂慮する

 この季節になると我が家の庭先に可愛い友達が訪ねてくれる。大きいものはカラスから、ムクドリ、雀、メジロ、そうだオナガドリも餌を求めて可愛い顔(苦笑)を見せてくれる。
 ウッドデッキからその姿を見ているのが私の唯一の楽しみである。
 カラスは可愛いかどうかは別物ではあるが、小さな小鳥たちを押しのけて餌をついばむ姿は今の岸田政権の政治体制によく似ていると思う。小さな鳥たちが餌をついばむところに大きな鳥が来ると一斉に飛び立ってしまうが、それでも小鳥たちの知恵と言うか集団でいるところに大きな鳥は寄ってこないようだ。今の政治体制は自民党岸田政権という大きな政治集団ではあるが、小集団の野党でも一致団結して行動を起こせば撃退できるのではないか。
 其のことを証明するべく先の衆議院議員選挙では野党統一候補を擁立して戦ったが、結果は多くの国民の支持を得ることが出来なく敗北を期した。敗戦の要因は様々考えられるが、主な要因は地方組織の弱さにあると思う。併せて組織労働者の政治離れも否定できない。今、若年層の右傾化が気になるところである。同時に、組織労働者の若年層における自民党支持率の高いことに高齢者の私として危機感を持つことは異常なことでしょうか。
 その昔、総評・同盟の時代はお互いが切磋琢磨して、衆議院議員選挙や参議院議員選挙に総力を挙げて戦いに挑み、結果として多くの議員を国会に送ることが出来たと記憶している。時代は大きく変化したとしても、仲間を信じその仲間が挑戦することになれば、組織労働者として一致団結、一つの目標に向けて戦いをすることが組織を強くすることではないかと確信する。 
 昨今の労働組合の政治方針を見たとき、企業との利害関係を重視するこが目的ではないかと考えてしまう。其のこと自体、否定はしないが、今大切なことは、国民の最も重要な関心ごとである恒久平和の追求であり、核廃絶の戦い、高齢化に伴う介護や医療の問題等ではないか。
 本来ならば政党間の枠を乗り越え議論する時代に来ていると思うのであるが、各政党の利害が絡むことと、政党を支持する労働組合の利害も重なり正面からの議論を避けているのではないか。特にそのこと自体が有権者の政治離れを生み、今の安定した政治を肯定するべく、与党に投票しているのも事実としてしっかり受け止めていきたいと思います。
 多くの心ある有権者よ立ち上がれ。あなた方の明るい未来のために。

退職者連合副会長 五十嵐 久(JP労組退職者の会)