マジック・音楽 、酒と退職者の会を生きがいに
(今回のお達者さん)
農水省静岡県退職者の会
会長 横井一男さん
今回ご紹介する横井さんは2つの顔を持っています。まずは、静岡県「退職者の会ニュース」づくり40数年のベテラン教宣マンとしての顔です。もう一つは「子どもの頃、魔法使いになりたかった」と語る横井さん。静岡県や愛知県を中心に“笑顔のしあわせマジックショー”をボランティアで披露するマジシャンとしての顔です。機関紙のニュース作りの様子やマジックを始めたきっかけや活動などについてお聞きしました。(聞き手は、農水退花村靖事務局長)
Q.マジックがご趣味で、方々を訪問してご披露しておられるとのこと。
静岡・愛知県内を中心に飛び回っています。主に老人施設・サロン、養護施設、病院などです。退職者組織・敬老会・子ども会・夏祭り・ライブハウス・家族の集いなどからも声がかかります。ピーク時は出演が年間50回を越えました。ボランティアですから、「せめてお茶一杯頂く…」がほとんどです。
Q.皆さんの反応はどうですか?
11月で72歳になります。訪問活動で老人施設などに伺うと、私よりももっと若い方が車椅子などでたくさんいらっしゃいます。「自分は健康でありがたい、幸せだ」という思いで“笑顔のしあわせマジックショー”を演じます。
皆さんの驚きや笑顔を見て、拍手を頂くとこちらも嬉しくて幸せになりますね。
Q.マジックを始めたきっかけは?
興味を持ったのは小学生の頃です。秋祭りの時、町の神社の境内で怪しげなおじさんのマジックを観てからです。「超不思議」でした。やり方を知りたくて、中学生の時に小遣いをためてやっと手に入れた一冊の「手品百科」が今でも宝物です。
自分で楽しみつつ、大人になってから年に数回、休日にボランティアを始めました。
退職してからの12年間は「マジックいのち!」(笑)でした。「魔法使いになりたかったのと、子どもの頃、内気で消極的な性格(本当です…)を少しでも治したかった」という思いがありました。
Q.ところで、今の政治についてどう思われますか?
「あまりにもじれったいね」「憤りがいっぱいだよ。なんとかしてよ。いい加減にしてくれ~」「国民もしっかりしよう。有権者はもっと政治に関心を持とう」「物忘れのひどい政治家・カネ一辺倒の政治屋は即引退・追放しよう」「国民本位の政治はいつ来るのかな。高齢者が安心して老後を送れるような福祉を、老人・子ども・障害者に優しい政治を、平和な日本・戦争のない世界が一番だ!」「つい、愚痴っぽくなりますね」(涙)。
Q.農水省静岡として「退職者の会ニュース」を発行しています。
組合の役員をしていた27歳の時に「退職者の会」が結成されました。当時、組織作りのお手伝いをしました。機関紙「退職者の会ニュース」も作り、年6回、2ページから始めました。
以来40数年。今では経費の制約もあって、年3回(1月・5月・8月)の発行です。6年前に会長をお受けしてからはページ数を10~20ページに増やし、会員の近況や文芸、行事を中心に掲載しています。機関紙は退職者の会と会員を結ぶ大切な財産となっています。投稿など会員のみなさんも協力してくれます。
今年8月の発行で「206号」となりましたが、歴代役員のみなさんの努力の積み重ねです。時に手紙や電話での反響もあり、喜んでいただけると嬉しくなります。引き続き読まれる紙面づくりなどの工夫で、機関紙を充実していく決意です。
Q.農水省退職者の会への期待や注文などは?
新規会員の獲得、未加入者の対策に努めています。4月には8人の新規加入者を迎えました。しかし会員数の減少が続いています。いずれは財政的にも組織運営にも影響が出てきます。どの組織でも同じでしょう。マジックのように「何もない手から花を咲かせる…」とはいきません。悩ましい問題ですが、農水省とOBがいる限り、退職者の会をなくしてはいけません。工夫しながら進みます。
Q.健康維持で気を遣っておられることは?
「いろいろなことを通じて、人との交流を続けていく、趣味をいっぱい持つ」が元気の源かなと思っています。音楽活動は、名古屋・東京を中心にして主にジャズやシャンソンをたくさん(笑)楽しんでいます。友人・後輩とも一緒したり、ライブハウスでマジックを披露したり。また年に数回は、ミュージシャンと連携してライブの企画も手がけます。計画・集客と苦労しますが、これがまた楽しいのです。
現役の頃、一日40本吸っていた煙草を2003年にキッパリ縁を切りました。それ以降、「風邪知らず」です。健康のありがたさをかみしめ、これからの人生を精一杯楽しみたいと思います。
農水退
事務局長 花村 靖
<農水OBだより第477号(2018.9.15)「第8回お達者だより」より転載>