【茨城県】空手指導に水泳に努力重ねる日々

空手指導で45年

空手を指導して、45年が過ぎました。かつての職場の仲間、空手の同志、そして、妻に感謝です。
ある日、親に連れられて入門にきた幼い子。道場の玄関で泣きじゃくり入室できません。3~4日目にようやく泣きやみ、少しは稽古するものの、親が恋しくてメソメソ。大変な子が入門してきたな、と思いました。
一方、小学3年生の女の子。自信がないのか蚊の鳴くような声で話します。空手は大きな気合が必要と何度も指導しますが、心の壁が破れず、一向に変わりません。どう指導すべきか悩みました。
しかし、二人とも、数年の修行で初段となり、全国少年大会に茨城県代表で出場するほど上達しました。
声の小さかった女の子は、高校でなぎなた部に入部し、2、3年生の時に国体に連続出場しました。あの子が…と大変うれしい思いでした。
私が習い始めたころは、一切の防具なし。一撃で相手を倒す技を追求しましたが、やがて安全重視のスポーツ空手へと変化しました。本意ではありませんが、これを受け入れ、現在2つの道場を運営し、孫同様の子供たちと遊んでいます。退職時に県本部の役員を依頼され、子供の成長の一助になればと、楽しく活動しています。

みごとな技を披露する栗原さん(右)

みごとな技を披露する栗原さん(右)

水泳でも大会に

また、10年前に股関節症を発症し、痛み改善のために水泳を始めました。高校当時の選手経験もあり、県マスターズ大会では常に優勝でした。昨年、60歳以上対象の「ねんりんピック栃木大会」に、バタフライの茨城県代表として出場しました。カドの取れた熟年選手たちの限界への挑戦。競技は若者のように厳しく、終了すれば和やかに交流。楽しい大会でした。
中でも、誰もが苦しいと感じるのが50mバタフライです。「85歳以上の部」で選手が、好タイムでバタフライを力泳する姿に観客の中から自然に拍手が起きました。感動です。日本は広い。
私は、現在67歳。今後も、85歳以上の老選手を目標とし、仲間と共に努力していきたいと思います。

茨城県代表としてバタフライで出場(2014年、ねんりんピック栃木大会で)

茨城県代表としてバタフライで出場(2014年、ねんりんピック栃木大会で)

(報告者)
NTT労組退職者の会茨城県支部協議会
栗原 和包
NTT労組退職者の会ひろがりネット」より