第9回幸せさがし文化展入賞者のご紹介(4)

第4回
お名前 森下桂石さん(号。本名・森下克巳 88歳)
所 属 全印刷局退職者の会本局支部
賞 書道の部「シニア特別賞」
所 属 全印刷局退職者の会本局支部
賞 書道の部「シニア特別賞」

書を始めて約70年。独学で力を養う

この度は、はからずも未熟な私の作品がシニア特別賞をいただき、誠に身に余る光栄に存じ、感激しております。
私は、現在88歳になりました。戦後間もない21歳の時、友人に勧められ書道を始めてから約70年近くなります。一時は、有名な先生の通信教育を受け、毎日展など公募展への出品、入賞などがありましたが、その後、ほとんど独学で専ら古碑法帖を机辺に、特に北魏の造像記や墓誌銘また初唐の名家の楷書等によって力を養うことに努めてまいりました。
今回の作品は、初唐の褚遂良(ちょすいりょう)の書「雁塔聖教序(がんとうしょうぎょうのじょ)」の一節を金紙に金泥で臨書したものです。
この度の受賞を一つの励みとして、これからも健康である限り、命の続く限り「巧拙を越えた誠実な書」を続けたいと念じつつ、古典の追求と自己の人間修養に励む覚悟です。