「地域から発信、全国で共同」をスローガンに第56回全国消費者大会が、3月16日と17日の両日、東京・四谷の主婦会館(プラザエフ)で開かれました。
 大会では、シルバー世代の消費者問題への関わりの重要性が講師や発言者から多く指摘されました。それから見えてきたことは、増大する高齢者の消費者被害の実態とシルバー世代を狙う特殊詐欺集団や悪質業者からどう身を守るのかという点です。シルバー世代を代表する組織の一つである退職者連合が、生き生きと安心して暮らせる社会づくりを目指す上で、どういった役割を果たせるのか。この課題にしっかりと向き合い、地域や全国で運動や政策づくりをしていくことが求められた大会でした。

退職者連合から20人参加

 大会には、全国で消費者運動に取り組む市民団体や弁護士、行政関係者など445人が参加。退職者連合からも茨城、群馬、東京、神奈川の関東ブロック各地方退職者連合、産別・関連退職者連合から20人が参加しました。

被害総額は4兆8千億円。高齢者の「関心がない」「被害にはあわない」が危ない

 消費者問題をめぐって4点が明らかになりました。第1は、消費者被害の実態です。被害の全体像は4兆8千億円(平成29年、消費者庁発表)。ところが自治体窓口へのトラブル相談件数はわずか3%です。第2は「健康食品」などをめぐるインターネットやスマホでの電子商取引トラブルの急増。第3は、シルバー世代の消費者被害の増大です。理由について、釜井英法弁護士は講演の中で①若者と違って資産を保有している、②1人暮らしや夫婦のみの世帯が増加、③共通の弱点を持っている。例えば健康上の不安、経済的不安、加齢にともなう身体能力や判断力の低下、情に弱いなどを指摘しています。その上で釜井弁護士は、「無関心」と「自分は消費者被害にはあわない」と考えていることが、悪質業者や詐欺グループに狙われることになると強調しました。4つ目は、地方消費者行政が軽んじられていることです。

地域で防ごう消費者被害。求められるシルバー世代の行動力

 被害防止対策では、「地方消費者行政を充実させて被害を防ぐ社会、お年寄りを孤立させないあたたかい雰囲気を持った自分たちのまちをつくる運動が必要」とされました。そのためは「学び、知らせ、活用しよう」と提案され、シルバー世代との連携が鍵と強調されました。

2日目の全体会の議論では、高齢者や若者との絆づくりや行政との連携の必要性などが指摘された。
(3月17日、主婦会館B2)