退職者連合、連合、労働福祉団体などで構成する実行委員会主催による2017全国高齢者集会が、9月14日午後1時から、文京シビックホールで開かれました。全国から参加した退職者連合の会員2,000人は、「安倍政権の無法政治をやめさせる絶好の機会が到来、政治の流れを変えるために連合をはじめ幅広い勢力と力を合わせ、衆議院総選挙を勝ち抜こう」(要旨)とのアピールを採択し、参加者全員で選挙闘争への意思統一をはかりました。また集会終了後には、都内をデモ行進して「生き生きと安心して暮らせる社会をつくろう」と訴えました。

「生き生きと安心して暮らせる社会にしよう!」をスローガンに開かれた 今年の全国高齢者集会。(9月14日、都内・文京シビックホール)

「生き生きと安心して暮らせる社会にしよう!」をスローガンに開かれた
今年の全国高齢者集会。(9月14日、都内・文京シビックホール)

政治の流れを変えなければならない

 主催者を代表してあいさつに立った退職者連合の人見一夫会長は、衆議院の解散・総選挙の動きを踏まえながら「安倍政権の方向違いの政策運営、問答無用の国会運営をやめさせ、政治の流れを変えなければならない」と強調し、行動する退職者連合としての奮闘を参加者に呼びかけました。
 来賓では、連合の神津里季生会長、民進党の大島敦幹事長、社民党の吉田忠智党首、中央労福協の花井圭子事務局長、労金協会の吉田正和副理事長、全労済の濱田毅司常務執行役員が登壇してあいさつしました。(あいさつの要旨は後掲。)

第2部を「交流の広場」に

 今回の高齢者集会の特徴は、会員同士のふれあいの場を企画したことです。そのため第一部を式典として従来の流れを活かしつつ、新たに第二部を設け、「交流の広場」としました。第1回目となった今回は、岡山県退職者連合の協力を得て実施。3人の女性会員のみなさんが岡山市内の養護老人ホーム訪問活動で演技している「剣詩舞」を披露(2頁に写真)。熱演する3人に会場からは、盛んな拍手が贈られました。また演技した3人からも「初めて大きな舞台で演技させてもらい大変感激しています」との喜びの声をいただきました。

がんばる地域からの報告

 今年も全国各地でがんばっている会員のみなさんの声が、会場に届きました。地域での奮闘は、まさに「行動する退職者連合」の証といえます。被災地と北海道から取り組み報告を受けました。

被災地からの訴え

 東日本大震災では、岩手県退職者連合の菅崎久会長が県内の復興状況の報告と支援の訴えを行ないました。
 また、昨年4月に発生した熊本地震における復旧・復興については、熊本県退職者連合の米岡新一事務局長が厳しい状況を訴えました。

菅崎久会長

菅崎久会長

米岡新一事務局長

米岡新一事務局長

核兵器廃絶の願いを込めて

冨山隆会長

冨山隆会長

 北海道退職者連合の冨山隆会長からは、5年前からはじめた「核兵器廃絶を訴える高校生平和大使派遣のための1万人署名やカンパ活動支援」の取り組み報告がありました。
 北海道からの平和大使は、今年で5代目。北海道退職者連合では、連合北海道と連携して「北海道高校生平和大使派遣実行委員会」をつくり、毎年2人の高校生大使を派遣するために組織内での署名・カンパ活動をはじめ、札幌、函館、旭川、室蘭、北見などの各地で街頭署名や派遣のための街頭募金活動を展開しています。
 今年は、7月22日に室蘭で原爆パネル展を開催、街頭署名を実施したとのことです。

おめでとう!1個人・1団体 表章伝達式

 式典の中で内閣府「平成29年度エイジレス・ライフ実践事例及び社会参加活動事例」事業での表章伝達式が行なわれました。今年は、エイジレス・ライフ実践事例で小林須磨子さん(NTT労退)と社会参加活動事例で札幌市退職教職員協議会の合唱サークル「睦」が受章し、人見会長が賞状と楯を伝達しました。

受章者・左は、小林須磨子さん。右は、合唱サークル「睦」代理の清水史朗・北海道退職者連合会長代行(北海道退教会長)

受章者・左は、小林須磨子さん。
右は、合唱サークル「睦」代理の清水史朗・北海道退職者連合会長代行(北海道退教会長)

会場から西神田公園までの一・五キロをデモする参加者。第一グループで横断幕を持ち、東京ドームの横を怒りの声をあげて行進する人見会長(中央)、菅井義夫事務局長(右端)ら退職者連合の役員。

会場から西神田公園までの一・五キロをデモする参加者。第一グループで横断幕を持ち、東京ドームの横を怒りの声をあげて行進する人見会長(中央)、菅井義夫事務局長(右端)ら退職者連合の役員。

来賓あいさつ(要旨)

連合 神津 里季生 会長

 日ごろより退職者連合の皆さまには大変な力を頂いております。また、特にここ数年は連合としても意識をしながら、政策をしっかり共有していこうと話し合っています。退職者の皆さんと現役と利害が一致しないところもあります。しかし、政策というのはしっかりとお互いに胸襟を開きあいながら一本のものにしていきたい。そんな思いで会話をしていくことをご報告とともに感謝を申し上げたいと思います。
 せっかくの機会でありますので、このところお騒がせをしているお話しに絞ってご挨拶をさせて頂きます。
 今日も新聞各紙、メディアで報道していますが、働き方改革に伴う、とりわけ長時間労働の是正にかかわる労働基準法改正案について労働政策審議会(労政審)の議論を経て、法案要綱が定められるといったことを受け、連合としてどういった態度で臨むのか、昨日私どもの中央執行委員会において議論確定をしたところであります。
 「働くということを軸とする安心社会の実現」に向けて、連合は「雇用」を一番の重点に置いています。しかしながら、働く者を守るというルールが本当の意味で整理されているのかという問題があります。
 労働基準法の改正の中で最も大きいポイントになっているのは、労働基準法の70年の歴史の中で、全て残業はここまでという条件を罰則付きで規定をしていることです。みなさん方もご存じだと思いますが、残業は、労使でルールを決める三六協定があって、一旦は歯止めをかける訳です。しかし内容によっては、青天井で残業が出来るというとんでもない、いくらでも働くことが出来てしまう、働らかされてしまうというのが、今の労働基準法です。
 高度成長期も含めて、その後の経済成長であった時代、過労死、過労自殺という言葉があり、年間で200人近くの方が働きすぎ、働かせ過ぎで命を失いました。これが日本の実態です。この間、私どもの思いがなかなか伝わらないところもあって、高度プロフェッショナル制度、裁量労働制の拡大、これについて私どもが容認したかのような報道がなされましたけれども、容認するはずがない。労働基準法というものは働くものにとっての最低基準を決める法律です。今回、上限規制を入れるという内容の主旨にのっとつた法律に盛り込めばいいわけです。いらないものまで盛り込む必要は一切ない。このことを労働政策審議会の中で一貫して意見を述べていることを改めて申し述べておきたいと思います。
 いずれにしても政府、使用者、公益、学識経験者の意向も大きく反映するという法案になります。
 今月の下旬から始まる臨時国会の中で、民進党のみなさん方と綿密に連携をとって国会での審議に私どもの思いを反映して頂くように、社民党のみなさん方含めてこの問題に協力をして頂くようお願いします。
 前原代表の新しい体制で新民進党がスタートしています。いろいろ取りたされています。しかし、私は若い人達がこれからの日本で生き生きとした生活ができるかどうかこの処方箋は前原代表、大島幹事長が唱えるオール・フォー・オールと私は思っています。
 連合としても力一杯支えていく。離党者の話もでていますが、大島幹事長が1人ひとりと腹をわって話をしているんです。民主党、民進党の時代これまで長くあった中でバラバラ感が指摘されてきましたが、新しい体制の中で重臣、若手と話会っている。そんな中で離脱する人を私たち連合は応援できません。いろんな問題意識が私どもと同じようなところがあっても、小池さん若狭さんよくわかりませんが、そういう風に、理念も政策もよくわからない風を頼りにするような人たちを、私たち連合は応援することはできません。
 そういった思いを民進党のみなさんと共有しながら、これからの国会での闘いを含めて、ぜひ退職者連合のみなさんにはご注目を頂きたい。ご支援いただきたいことを申し上げ、組織拡大、底上げ春闘しっかりと拓いていくことを申し上げて連合代表して連帯のご挨拶とさせて頂きます。ともに頑張りましょう。

民進党 大島 敦 幹事長

 ここにいらっしゃる皆さんは、私が1981年に日本鋼管に入った時の係長の世代の集りだと思っています。私60歳を超えて普通だと再雇用だと思います。43歳で衆議院議員になってそれまでの厚生年金、その後の衆議院議員になってからは、厚生年金と国民年金が私の老後の資金になっており、17年間衆議院議員をやっていますが、私より一歩上の世代から議員年金はありません。ですからここにいらっしゃる皆さんの気持ち、特に地元を歩いていると、厚生年金、共済年金を掛けられていたみなさん方が地域を支えられている。70歳を超え80歳を超えて自治会長をされたり、民生委員をされたり、子どもたちとの見守りのパトロールをされたりしています。厚生年金、共済年金を支えたそのゆとりでこの社会を支えて頂いている。
 今それが私たちより若い世代は年金額が多くありません。自己責任を前提として暮らしてきた皆さんです。学校を卒業し就職して、結婚資金を貯め、結婚してもう一度お金を貯めて家を買って、貯金をしながら子どもたちを学校に送り 子どもたちが成人してからの老後の蓄えをしてそして今、地域で活躍されています。
 今の人たちより下の世代は、貯金なしです。貯金できない。私たちの下の世代が私たちの世代になった時、社会の下支えしてくれる人達がほとんどいなくなる。ですから連合の神津会長もおっしゃったようにオール・フォー・オールをどうやってこの社会をもう一度組み立て直すか、税を基本としながら給付と負担で支える社会をつくらないと持たないと思います。
 民進党は、2つの議論からは逃げないということ、そして給付、例えば学校給食が無償化すると6000億円位かかります。学校給食というのは、共働の方もいましたが、専業主婦の方も多かった時代です。朝ご飯と晩ご飯はお母さんが作る。学校給食はお弁当替わりでした。でも今は、朝ごはん、晩ごはんできないから学校給食がメインの食材になろうとしている。税によって手当をしておきながらそして、私たち皆さんのこれから、退職者だって、年金生活に入る人とのお互いの支え合いはしっかりとした消費税かもしれないし、所得税かもしれないし、法人税かもしれない。税によって社会をつくらないと社会がもたない。このことを今私たちは議論をし始めています。連合のみなさん、退職者のみなさんとお話ししながら国民的な議論を進めていこうと思っています。

社民党 吉田 忠智 党首

 私からは3点申し上げたいと思います。
 1点目は現下の政治状況と今後の対応についてです。森友、加計学園問題、南スーダンのPKO問題、今年6月の共謀罪強行など安倍政権支持率が急落しました。安倍内閣を支持しない一番の原因が安倍総理を信頼しないということ、その後の内閣改造、北朝鮮の情勢が安倍政権を後押し、そして私たち野党もなかなか国民の皆さまに受けいれられていない状況の中で安倍政権の支持率が回復してきました。
 衆議院解散があるのではないか、衆議院補欠選挙が10月22日投票ですが、この補欠選挙を総選挙に置き換えるような早期の解散があるのではないか聞いています。いずれにしても、共謀罪の強行、立憲主義を踏みにじり、憲法をないがしろにする安倍政権そして、アベノミクスと称して多くの働く人を犠牲にする安倍政権を一日も早く終わらせなければなりません。
 野党第一党がしっかりしなければ日本の政治はよくなりません。困難を克服して体制を整えて野党のリーダーシップをとって頂きたい。
 次の衆議院選挙では、野党共闘289の選挙区の勝利が次の闘いと思っています。連合を軸として民進党、社民党、自由党が力を合わせ、共産党さんにも協力を頂く一定の手続きが必要です。野党連携のための役割を社民党はしっかり果たしていく決意です。
 2点目は高齢者の対策です。年金カット法、介護保険改悪、負担増が目白押しです。3年間で自然増1300億円圧縮をしなければいけない。来年度要求においても圧縮しなければいけない。
 日本はOECDの中でも社会保障による所得が低い、それだけ税制が厳しくなっているという不公平税制の問題や、しっかり議論した上での改悪、切り下げ、負担増にしなければならない。社民党も退職者連合のみなさんとしっかり取り組んで行く決意です。
 3点目が労働組合運動の強化です。日本の労働組合の組織率は16%になりました。
 非正規労働者が2000万人を超えました。労働組合を取り巻く変化は厳しいです。しかし、これ程の政治の劣化を招いた、社会保障の改悪を招いたのは、労働組合運動が極めて低調にやってきたからだと思います。温故知新、原点に返って今日参加の皆さんは労働運動の実力を経験された方々、これまでの経験や見識を生かして頂きたい。周りの若い労働組合員や役員、あるいは非正規労働者にその経験を伝授して頂いて労働組合運動の強化に向けて皆さん方のご理解ご協力を頂きたい。

中央労福協 花井 圭子 事務局長

 奨学金問題について報告をさせて頂きます。この間様々な団体から連携の取り組みを強めて取り組んだ結果、日本で初めての奨学金制度が成立しました。私たちの運動の成果と考えています。退職者連合のみなさんにも大変なご協力を頂きました。この場をお借りしましてお礼を申し上げます。ただ、給付型奨学金制度は全く不十分であり、さらなる改善と教育費負担の軽減を求めて引き続き取り組んでまいりたいと考えています。
 今、我が国はグローバル経済、不安定雇用の増加、加えて低賃金労働者が増加しています。そのことがあらゆる世代に格差、貧困を拡大させ、 超少子高齢化で人口減少を加速させています。2016年後出生率98.1万人と初めて100万人を割り込みました。そして、65歳以上の高齢者は人口の26.7%平均寿命は、男性81歳、女性は87歳です。長寿は大変喜ばしいことですが、高齢者の生活を取り巻く状況は厳しさを増しています。
 このような社会構造が大きく影響する中で社会保障制度は、機能不全に陥っていると思います。世代間対立を乗り越え社会全体に基づく社会保障制度の再構築が急がれます。
 政府が今行うことは、税と社会保障を通じた所得再分配機能の強化、長時間労働の 法的規制などの働き方改革、教育費負担の軽減、子ども子育て支援の強化ではないでしょうか。これらを実現するには政府への信頼が不可欠です。忖度(そんたく)のない政治そして民主的な国会運営が強く望まれていると思います。同時に貧困の連鎖を断ち切り、社会的孤立を避けるため地域における共助の取り組みが求められています。みなさまの長い職業経験や技術、知見を地域の中で発揮することが非常に望まれています。
 中央労福協は退職者連合のみなさんと連携を強め、安心して暮らせる社会を目指していきたいと思います。

労金協会 吉田 正和 副理事長

 今日のパンフレットに「生き生きと安心して暮らせる社会をつくろう」と書かれています。私ども労働金庫も福祉団体、事業団体として人命に拘わること、お金に拘わることについて生活を豊かにする、生き生きと安心して作っていく社会の一員として取り組ませて頂いております。
 労働金庫の最近の状況につきましてお話しさせて頂きます。労働金庫はお蔭様で預金も融資も順調に推移をさせて頂いております。労金がここまで成長してきましたのは退職者連合のみなさまをはじめとする多くの働くみなさまのお蔭と思っています。
 労働金庫がスタートしたのは1950年頃からです。以来十数年に亘って多くの先輩方が努力をされて今日に至っています。
 私ども労働金庫は、働くみなさま方に、退職されたみなさま方に安心してご利用いただけますように健全化に努めるとともに、退職者連合のみなさま方、さまざまな産別等のみなさんと連携しながら生活の安定に向けた取り組みを進めてまいりたいと思っています。
 そうした中で労働金庫は、生活応援運動の推進を進めています。会員労働組合と連携しながら、働くみなさまのさまざまな生活の支えの解決に向けて生活改善、生活防衛、生活設計この3つを柱とする生活応援運動を進めています。
 特に今年度については、一ときの多重債務問題が落ち着いてきたようにみえますが、今度は銀行カードローンの問題が課題として明らかになってきております。2010年の改正貸し金業法の改正施行によりまして、貸し業者に対しては、融資額の贈与規制、年収の3分の1まで適用されましたが、この対象となっていない銀行系のカードローンの残高が急増しています。銀行のカードローン(以前のサラ金カードローン)の自己破産の件数ですが、多重債務の取り組みと合わせて、2003年がピークとなり、減少してきましたが2016年には自己破産が再び増加しています。
 こうした中で、多重債務問題が再燃するのではないかと懸念されます。金融庁は貸し過ぎにならないようにいろいろな指導を強めています。
 労働金庫としては、今年6月銀行カードローンの実態と正しい使い方など金融意識を高めて頂こうとDVDを作成して全ての労働金庫に配布しています。
 退職者のみなさんには、退職者向けの預金商品、退職後の資産活用の相談など取り組みを進めていきます。

全労済 濱田 毅司 常務執行委員

 全労済では、昨年4月に発生しました平成28年熊本地震に対して総力をあげて取り組んでまいりました。その結果お支払いの件数は約6万4000件、お支払いの金額は約140億円ということになりました。1日も早い復興を申し上げたいと思います。
 また、本年3月で発生から6年半を迎えます東日本大震災に対しましても、被災地のみなさまの対応を最優先に取り組んでまいりました。しかしながら、福島県では、原発事故にあわれて区域内に帰還できない契約者の方が3200数人いらっしゃいました。この方々が避難という形で全国各地に点在され、その連絡先が不明となっており、全労済としても苦慮したところですが、本年4月ようやく最後の1人まで辿りつきまして、全ての契約者に共済分のお支払いを済ませました。
 このように全労済は引き続き、全労済の理念であるみんなで助け合い、豊で安心できる社会づくりを目指した取り組みを進めていきます。
 全労済は本年9月26日に創立60周年を迎えます。1954年12月大阪から始まりました労働者共済運動、これは翌年以降全国に拡大して、1957年9月に事業開始をしてから18の都道府県中央組織として全労済を結成し、本年で60周年という節目を迎えさせて頂いております。当初16万件という非常に少ない契約件数でしたが、現在は約3200万件と大きく発展しました。これも一重にこの運動を継承された労働組合のみなさままた、ここに参加されている退職者連合の諸先輩のみなさまのご尽力のお蔭とお礼を申し上げます。今後も全労済は引き続きのご協力をお願い申し上げたいと思います。