連合や退職者連合が強く反対してきた「解雇の金銭解決制度導入」について厚生労働省の検討会は、5月29日に報告書をまとめました。2015年10月から始まった検討会は、この日で20回を重ねましたが、その姿は、2015年の日本再興戦略の筋書き通りにすすむ厚労省の姿勢を浮き彫りにしています。

厚労省前の連続反対集会には退職者連合の会員が延べ131人参加した。(写真は、5月22日の行動)

厚労省前の連続反対集会には退職者連合の会員が延べ131人参加した。(写真は、5月22日の行動)

ねらいは労働者使い捨ての「解雇規制の緩和」

 誰のための何のための導入か。ずばり、ねらいは労働者を使い捨てにしたい使用者のための「解雇規制の緩和」。派遣法改悪、労働基準法改悪など「労働法制の規制緩和」で「日本を世界で一番企業が活躍しやすい国にする」と豪語する安倍首相。裏を返せば「日本を世界で最悪・最低、労働者を粗末にする国」にしたい安倍首相。戦後70年間積み上げられてきた解雇規制が、安倍政権のトップダウンによる規制緩和で崩されようとしています。働く者にとって言語道断の改悪攻撃です。

委員の合意ない報告書

 報告書の最大の問題点は、制度導入の必要性について委員の合意が得られていないことです。厚労省はこの点を認め、報告書は「3論併記」となっています。にもかかわらず厚労省は、引き続き労働政策審議会で検討していくことを決めました。この強引な姿勢こそ、検討会終了後に担当官が述べた「閣議決定に沿って進めるだけ」との言葉に表れています。
 報告書について労働側委員の村上陽子連合総合労働局長は、厚労省に対し「制度導入ありきの議論を継続する必要はなく、労政審での議論はいらない。導入の議論は、働く人に大きな不安をかき立てることになる」と検討の打ち切りを強く主張しました。

反対集会に延べ131人参加

 退職者連合は、「雇用の安定こそ、社会保障制度の安定。雇用を不安にさせる解雇の金銭解決制度の導入は絶対許さない」との立場から、1月30日に開かれた連合主催の「解雇の金銭解決制度導入反対!」厚労省前(労働側委員)激励集会に参加。以来、検討会が開かれるたびに3月3日、4月3日、4月26日、5月15日、22日と連続して連合の行動に連帯してきました。1月から5月まで、行動参加した退職者連合の会員は延べ131人です。
 今後、引き続き労政審での検討が続けられますが、あくまで「制度導入は絶対に許さない」立場から連合と連携して闘います。

激励あいさつする菅井事務局長。 右は、神津里季生連合会長。(4月26日)

激励あいさつする菅井事務局長。 右は、神津里季生連合会長。(4月26日)