(1)2013年度政策・制度要求への組み込み
退職者連合第17回定期総会で決定した「2013年度政策・制度要求」に次のとおり組み入れた。

9.高齢低所得単身女性について
主要な社会問題になりつつある「高齢低所得単身女性」の課題に対し、体系的な施策を検討・実施すること。

(2)厚生労働省、民主党、社民党に要請
厚労省、民主党、社民党への2013年度政策・制度要求として、それぞれ申し入れした。

(3)社会保障制度改革国民会議「報告書」(2013.8)に対する退職者連合としての評価と問題点

参考資料(「報告書」抜粋)
3.社会保障制度改革の方向性
(5)低所得者・不安定雇用の労働者への対応
日本の社会保険制度は、低所得者や」無職者でも加入できるよう工夫した仕組みであるが、非正規雇用の労働者等が増加する中で、制度的に被用者保険制度の適用から除外されている者が増大し、他方で国民健康保険などでは低所得のために保険料を支払うことが難しくなるものが増加してきた。
グローバル化等による雇用の不安定が、格差・貧困問題の深刻化につながらないよう、働き方の違いに関わらず、安定した生活を営むことができる環境を整備することが重要である。このためには、まずは、非正規雇用の労働者の雇用の安定や処遇の改善を図ることが必要であり、また、非正規雇用の労働者に対して社会保障が十分機能するように、こうした労働者にも被用者保険本来の姿に戻し、制度を適用されるようにしていくこと(被用者保険の適用拡大)が重要である。
格差・貧困問題の深刻化は、社会の統合を脅かし、社会の分裂を招くと共に、多くの人の能力が発揮されずに終わり、社会的な連帯意識も弱まり、扶助費や行政コストの肥大化を招くことになる。こうした格差・貧困問題を解決するためには、誰もが働き、安定した生活を営むことができる環境を整備すると共に、税制や社会保障制度を通じて、負担できるものが負担する仕組みとするなど所得再分配機能をも強化しつつ、経済政策、雇用政策、教育政策、地域政策、税制など様々な政策を連携させていく必要がある。
一方で、雇用基盤の変化や家族や地域との結びつきを形成できずに高齢期を迎える者が増加し、低所得で社会的な結びつきの弱い単身高齢者の急増が予測されている。年金、医療、介護における低所得者対策の強化に加え、税制抜本改革法の規定に基づく「総合合算制度」(医療、介護、保育等に関する自己負担の合計額に一定の上限を設ける仕組みその他これに準ずるものをいう。)の創設の検討を進め、貧困のリスクの高まりに対応すると共に、必要な社会サービスの利用から低所得者が排除されないようにすることが重要である。
こうした施策を実行していくためには、年金税制等により優遇されている高齢者の問題などを検討し、低所得者をより適切に把握できるような仕組みを目指すことが重要である。

(アンダーラインは退職者連合文責)

<退職者連合の評価と問題点>

  1. 報告書が、不安定雇用がもたらしている格差・貧困問題を指摘したことは評価するが、現状認識が甘すぎる。本年6月には生活保護受給世帯が158万世帯を超え、過去最多となっていることを見ても、貧困層の拡大・固定化が進んでいることは明らかである。政府関係者は、社会保障制度の基盤は安定した雇用と適正な労働分配率によって支えられることをしっかりと認識し、破壊された雇用秩序の回復と処遇の改善を最優先で行うべきである。
  2. 現状においては、非正規雇用の労働者に対しても社会保障が十分機能するよう被用者保険の適用を拡大することは退職者連合の要求と一致する。
  3. 低所得単身高齢者の増加を課題として指摘したことは、退職者連合の問題意識と共通している。調査と具体的施策の検討が求められる。